薬物 吸収

薬物の吸収・分布についての理解


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薬物が吸収される過程

 

経口投与の場合、ほとんどは主に小腸で吸収されます。

 

通常、脂溶性(水溶けにくく脂に溶けやすい性質)が高い薬物は、
消化管粘膜を通過しやすく、吸収率が大きい。

 

ただし、脂溶性が高くなると溶解性が悪くなるために吸収が低下するものもあります
(シクロポリンやタクロリムス、脂溶性ビタミンなど)。

 

固形の薬物(錠剤、カプセル剤など)では溶解した後、吸収されるので水に
難溶性(水などに溶けにくい性質)の薬物では、溶解速度が吸収に影響を与えます。

 

溶解速度が遅い薬物は吸収速度が小さくなります(グリセオフルビン)。

 

またP糖タンパク(小腸粘膜の上皮細胞の細胞膜等に存在する輸送単体)などの
汲み出しポンプにより消化管へ排泄され、吸収が低下する薬物もあります(ジゴキシン)。

 

さらに薬物は、小腸→門脈→肝臓と運ばれ代謝を受け、不活性化されます(プロプラノロールなど)。

 

逆に非活性体の薬物が活性体になる場合があります(アスピリン→サリチル酸)。
これが「初回通過効果」と言われているものです。

 

これらの消化管での吸収過程と小腸および肝臓での初回通過効果の程度により、
循環血中に入る薬物の量は異なります。

 

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薬物分布に影響を与える要因

 

薬物は、循環器→血管→各組織と分布します。

 

服薬指導に当たる際に大事なことは、以下を理解しておくことです。

  1. 薬物自身の特性(薬物の脂溶性、血漿蛋白結合率、組織結合率など)
  2. 患者ごとの個別情報(体重や体表面積,肥満度、体液量など)

 

脂溶性薬物は、組織細胞膜を通過して、細胞内に入りやすいため、分布面積は大きくなります。
蛋白結合率が高い薬物は、血管外に遊離し分布しにくいので、分布容積が小さくなります。

 

組織蛋白質と結合率が高い薬物は血管内に戻りにくいので、分布容積が大きくなります。
脂溶性薬物では肥満度が高くなるほど分布面積が大きくなります。

 

細胞内に分布しにくい水溶性薬物では変化はありませんが、
浮腫(皮下組織に余分な水がたまること。むくみ)になると分布容積が増えます。

 

 

組織移行性(分布容積)を決める要因

体重の60%は水分でその内訳は、細胞外液は20%、間質(基質ともいう。
臓器に固有の細胞群に対し、その間に入り込む結合組織などで、血管、神経など)は15%、
組織の神経内液は40%である。

 

 

消化管吸収と初回通過効果

経口投与し吸収→消化管から門脈(初回通過効果回避)→肝臓→全身血流





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