薬剤師 透析導入遅延薬(クレメジン)

透析導入遅延薬(クレメジン)


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慢性腎臓病ステージ4〜5では、経口吸着薬を服用することで、尿毒症の改善だけでなく、
透析導入を遅延させる効果が期待できると考えられています。

 

代表的なお薬は、球形吸着炭(クレメジン)です。

 

慢性腎臓病における尿毒症毒素を消化管内で吸着し、便とともに排泄されることにより、
食欲不振、口臭、悪心、掻痒感などの尿毒症症状を改善し、透析導入を遅らせます。

 

通常、慢性腎臓病の尿毒症症状の改善および透析導入の遅延を目的に服用します。

 

 

使用上の注意は、このお薬は吸着炭であることから、体内の毒素だけでなく、
同時に服用した他の薬剤も吸着する可能性があります。

 

必ず30分〜1時間ずらして服用するよう説明して下さい。
食事中の栄養を吸着するかは不明ですが、可能であれば食間の服用をお薦めします。

 

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副作用で重大・代表的な症状は、クレメジンは吸収されず固体のまま消化管を通過します。
消化管通過障害にある患者さんや、消化性潰瘍、食道静脈瘤のある患者さんには適しません。

 

便秘を起こしやすく、腹部膨満感や食欲不振、悪心・嘔吐などの症状の出現や、
排便の調節がうまくできなくなったら医師か薬剤師に相談するよう伝えましょう。

 

 

また、肝硬変などの肝機能障害を有する場合は、
便秘の悪化で血中アンモニアが上昇してしまう可能性があります。

 

相互作用としては、球形吸着炭は、他剤を吸着しその効果を減弱させてしまう可能性から、
同時服用を避けます。

 

 

・クレメジンは透析導入の遅延を目的に使用されるなど、
慢性腎臓病の保存期の患者さんを対象に投与する薬剤です。

 

急激に進行している腎機能障害の患者さんは投与の対象になりません。

 

 

・慢性腎臓病の進行に関与する内因性腎毒物質にはリン、尿酸、アンモニア、
インドキシル硫酸、アミノ酸などがあります。

 

なかでもインドキシル硫酸はアルブミン結合率が高いため、糸球体を通過せず、
活性酸素の酸性や尿細管障害などを引き起こし、
続いて糸球体硬化に発展していくことが考えられています。

 

この悪循環を断ち切る薬剤としてクレメジンの有用性が報告されており、臨床応用されています。

 

クレメジンは尿毒症を引き起こす毒素のうち、有機リン、アンモニア、尿酸、
インドキシル硫酸を吸着することにより、透析導入の遅延が期待される薬剤であり、
また場合によっては腎機能の改善を期待して処方されます。

 

 

・クレメジンには細粒とカプセルがありますが、細粒は服用すると口の中に広がり、
カプセルは水分制限されている状況でも1回10カプセルを服用するなど、
非常に服用しづらい薬剤でもあります。

 

服用しづらさを共有するように話をしながら、
可能な限りアドヒアランスを落とさないよう服薬指導を行いましょう。





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