薬剤師 免疫抑制薬

免疫抑制薬(カルシニューリン阻害薬)


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インターロイキン2の生成を抑制することによって、臓器移植や骨髄移植における拒絶反応を予防したり、
重症筋無力症などの自己免疫疾患に用いられる免疫抑制薬です。

 

代表的なお薬は、タクロリムス水和物(プログラフ、グラセプター)です。

 

カルシニューリンという蛋白を抑えることにより、
リンパ球の増殖を促すインターロイキン2が作られるのを抑制します。

 

そして、移植された臓器を攻撃するリンパ球(T細胞)の増殖を抑えることで、
拒絶反応を予防したり、異常な免疫能を抑えて、自己免疫疾患を治療するお薬です。

 

使用上の注意は、腎障害や高カリウム血症が起こりやすいので、頻回に血液検査が行われます。

 

 

また、糖尿病になりやすいので、空腹時血糖測定などの検査が行われます。
身体の抵抗力が弱まり、かぜなどの感染症にかかりやすくなることがあります。

 

人混みを避けたり、外出後は手洗い・うがいなどを行い、
感染症にかからないように注意する必要があります。

 

グレープフルーツジュースによって、作用が強く現れることがあるので、控えるよう指導しましょう。

 

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また、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は
作用が低下する可能性があるので、同様に控えるよう指導して下さい。

 

副作用の症状は次の通りです。

 

<重大>
急性腎不全、ネフローゼ症候群、心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害、
中枢神経系障害、脳血管障害、血栓性微小血管障害、汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、
イレウス、皮膚粘膜眼症候群、呼吸困難、間質性肺炎、感染症、リンパ腫などの悪性腫瘍、膵炎、
糖尿病、高血糖

 

相互作用としては、生ワクチンの接種の併用は基本的にできないため、予防接種を希望するのであれば、
必ず主治医に相談するか、医師にこのお薬を服用していることを伝えなければなりません。

 

シクロスポリンの血中濃度が上昇し、副作用が増強されることがあるので併用は禁忌です。

 

ボセンタン水和物(トラクリア)の血中濃度が上昇し、
ボセンタンの副作用が発現する可能性があるため併用禁忌です。

 

カリウム保持性利尿剤との併用は相互に増強され高カリウム血症が発現することがあるので併用禁忌です。
CYP3A4/5により代謝されるので、非常に相互作用の多いお薬です。

 

・血中濃度(トラフ値)をモニタリングしながら、投与量を調節していきます。
疾患により目標血中濃度が異なります。

 

シクロスポリンは同じカルシニューリン阻害剤であり、
副作用もほぼ同様ですが、シクロスポリンには多毛や歯肉肥厚などの副作用があります。

 

一方、耐糖能異常や消化器症状は少ないのが特徴です。





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