薬剤師 抗真菌薬(トリアゾール系)

抗真菌薬(トリアゾール系)


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真菌は大きく糸状菌と酵母に分けられ、人間の細胞に似た真核細胞で構成されています。

 

そのため、人間に投与したときに副作用を最小限にし、
かつ真菌に障害を与える薬剤が開発されています。

 

代表的なお薬は、イトラコナゾール(イトリゾール)です。

 

イトラコナゾールは真菌特有の細胞膜構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害し、
真菌の増殖を抑制することで抗真菌作用を発揮する薬剤です。通常、呼吸器・消化器・
尿路などの内臓真菌症(深在性真菌症)、深在性皮膚真菌症、体部白癬などの
表在性皮膚真菌症(爪白癬以外)、爪白癬の治療に用いられます。

 

使用上の注意は、長期に服用する場合、肝機能障害を起こす可能性があることかた、
定期的に肝機能を検査することがあります。

 

 

また、空腹時に服用すると呼吸が低下し、十分な効果が得られない
可能性がありますので、必ず食直後に服用するよう指導します。(内用液は空腹時投与可能です)

 

副作用で重大・代表的な症状は、肝機能障害の初期症状として倦怠感、食欲不振、黄疸があります。

 

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また、うっ血性心不全であれば下腿浮腫や呼吸困難感があります。
相互作用の血中濃度上昇による副作用として、キニジン硫酸塩水和物によるQT延長、
心室性不整脈、アトルバスタチンカルシウム水和物による横紋筋融解症や
ワルファリンカリウム併用による出血傾向なども注意が必要です。

 

相互作用としては、併用禁忌、併用注意薬が多く、キサンチン系薬剤を含むOTCや、
セント・ジョーンズ・ワートといったサプリメントとの相互作用もあります。

 

・真菌の細胞はヒトとの類似性が高く、細菌に用いる抗菌薬に比べると選択毒性が低いとされています。
・真菌の細胞壁を標的にするミカファンギンナトリウムなどもあり、選択毒性を考慮した薬剤が開発されています。
・イトラコナゾールカプセルは胃のpHによる呼吸が影響され、空腹時の服用や制酸剤との併用で
呼吸の低下が認められますが、内用液は適応が限られているものの、食事による影響を受けないため、
食事摂取困難な患者さんでも服用が可能です。

 

・イトラコナゾールが体内で平衡状態になるまでには5日〜2週間を要するとされています。
従って、その場合によっては、初期投与量の設定のある患者さんがいるかもしてませんので、
その服用方法を処方に従って説明することがあります。

 

・相互作用の非常に多い薬剤なので、併用薬とOTC、サプリメントなどの服用を
必ず確認するようにしましょう。

 

乗り物酔いや感冒薬にカフェイン、咳止めにテオフィリンを含むOTCは多く、
胃痛や動悸などの発現に注意が必要です。





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