薬剤師 性ホルモン剤(卵胞ホルモン剤)

性ホルモン剤(卵胞ホルモン剤)


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卵胞ホルモン(エストロゲン)剤は、更年期障害、閉経、卵巣摘出などに伴っておこる
エストロゲンの低下、欠乏を補い、身体的・心理的な変調を改善します。

 

この治療法をエストロゲン補充療法と呼びます。
代表的なお薬は、エストラジオール(エストラーナー)です。

 

閉経や卵巣の病気などによって不足した卵胞ホルモンを補い、更年期障害や卵巣摘出に伴う
血管運動神経症状(顔のほてりやのぼせ、発汗)や泌尿生殖器の萎縮症状
(膣炎、膣乾燥状態、尿失禁など)を改善します。

 

また、閉経後のエストロゲン欠乏に起因した骨粗鬆症の治療に用いられることもあります。

 

使用上の注意は、卵胞ホルモン製剤の投与により、乳がんや
子宮内膜がんの発生リスクが高くなります。

 

また、これらの疾病が内在すると、腫瘍の悪化を招く可能性がありますので、
乳がん、子宮内膜がんおよびその疑いがある患者さんは、このお薬を使用することができません。

 

副作用で重大または代表的な症状は、アナフィラキシー症状、静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎です。

 

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相互作用については次の通りです。

 

@併用によりエストラジオールの血中濃度が低下する可能性のある薬剤
エストラジールは主に薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)で代謝されますが、
以下に挙げた薬剤は、CYP3A4を誘導することで、エストラジオールの代謝を促進させ、
血中濃度を低下させる可能性があります。

 

・リファンピシン、抗てんかん薬(フェノバルビタールなど)、HIV逆転写酵素阻害剤(エファビレンツ)、
ゼイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、ステロイドホルモン

 

・プロレアーゼ阻害薬(リトナビルなど)はCYP3A4を誘導または阻害する可能性があるため、
併用によりエストラジオールの血中濃度が変化する可能性があります。

 

このお薬は経皮吸収製剤であるため、
肝臓での初回通過効果を受けず安定した血中濃度を維持できます。

 

このお薬を使用するときの注意事項を必ず患者さんに伝えましょう。

 

@衣服との摩擦ではがれる恐れがあるため、ベルトラインは避けて下さい。
また、胸部には貼付しないで下さい。

 

A創傷面または湿疹・皮膚炎などが見られる部位は避けて貼付して下さい。

 

B皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変えることが理想的です。

 

C貼付部位の皮膚を拭き、清潔にしてから薬を貼って下さい。
また、貼付部位の水分は十分に取り除いて下さい。
お風呂上がりは汗などの水分で剥がれやすくなるため、
しばらく たってから貼るようにして下さい。

 

エストロゲンは初経を迎える思春期から分泌され始め、性成熟期では安定して分泌されます。
その後更年期になると卵巣の機能が低下しエストロゲンの分泌が減り、やがて閉経を迎えます。





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