薬剤師 速効型インスリン分泌促進薬

速効型インスリン分泌促進薬 〜経口血糖降下薬A〜


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速効型インスリン分泌促進薬はSU剤と同様、インスリンの分泌を促進させる作用があります。

 

ただし、SU剤と比較して効果の発現が非常に速く、持続時間が短い薬剤です。

 

食直前に服用することで、食後の高血糖を抑制することが期待されます。
代表的なお薬は、ナテグリニド(スターシス、ファスティック)です。

 

膵臓のβ細胞を刺激することにより、インスリン分泌を促進させ、
速やかに血糖降下作用を発現します。

 

使用上の注意は、低血糖時の対処法(ブドウ糖の摂取、砂糖の多く入ったジュースやキャンディの摂取)や
その時の症状(脱力感、激しい空腹感、動悸、発汗、手足のふるえなど)を
知っておく必要があります。

 

副作用で重大・代表的な症状は、低血糖、肝機能障害、黄疸、心筋梗塞、突然死です。

 

相互作用として併用禁忌の薬剤の報告はありませんが、
併用を注意しなければならない薬剤は次の通りです。

 

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@血糖降下作用を増強させるもの

 

インスリン製剤をはじめちする各種血糖降下薬(ビグアナイド系薬剤、インスリン抵抗性改善薬、
α‐グルコシターゼ阻害薬など)、非ステロイド性解熱鎮痛剤(ピラゾロン系、サリチル酸系など)、
フィブラート系、各種抗菌薬(テトラサイクリン系、サルファ剤など)、
アゾール系抗真菌薬、β遮断薬(プロプラノロール塩酸塩など)、MAO阻害薬など

 

 

A血糖降下作用を減弱させるもの
インスリン以外のホルモン製剤(副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、卵胞ホルモンなど)、
利尿薬、抗結核薬(イソニアジド)、ニコチン酸、フェノチアジン系薬剤、フェニトインなど

 

通常、人の体内では血糖値が正常域である食間や夜間であっても、
ある一定量のインスリンが分泌されています。

 

このときのインスリン分泌を「基礎分泌」といいます。

 

いっぽう、食事により血糖値が上昇すると、これに伴いインスリンの分泌が亢進されます。
この時のインスリン分泌を「追加分泌」といいます。

 

ナテグリニドによるインスリン分泌促進作用の特徴は、効果発現時間の速さと持続時間の短さです。

 

そのため、追加分泌が不足している場合では、食直前に薬剤を服用することで
不足したインスリンを補い、食後高血糖を是正することができます。

 

血糖降下作用はSU剤ほど強力ではありませんが、効果の持続時間が短いため、
低血糖や肥満を起こしにくいという長所があります。

 

速効型インスリン分泌促進薬は効果発現が速やかであるため、
服用してから食事まで時間が空いてしまうと低血糖を起こす危険性が高くなるため、
必ず食直前に服用することが大切です。





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