薬剤師 喘息死 吸入ステロイド薬

喘息は死亡するおそれもある?喘息死と吸入ステロイド薬


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○日本の喘息死は年間約3000人いる!?

 

日本における喘息死の人数は、1995年のピーク以降減少傾向にありますが、
それでもなお、2006年の時点で2778人の方が喘息によって亡くなられています。

 

死亡に至る原因は、重篤な発作による窒息死です。
発作の3大誘因は、気道感染、過労、ストレスで、そのはかに短時間作用型吸入β2刺激薬の過剰使用、
ステロイド薬の中止・減量、痛み止や解熱剤として使用される非ステロイド性抗炎症薬によるアスピリン喘息の誘発、
β2遮断薬(眼圧を下げる目薬、降圧薬など)による気管支狭窄が挙げられています。

 

 

○喘息死は重症者のみではない

 

喘息死というと重症者のみが死に至るというイメージがあるかもしれませんが、実はそうばかりではありません。
近年、軽症・中等症の気管支喘息患者が急激な発作を起こし死亡するケースが報告されています。

 

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○喘息死を予防するために

 

気管支喘息の病態は、気道の慢性的な炎症、気道狭窄、気道過敏性の亢進
(気道が敏感になっている状態)から成り立っていることが分かっています。

 

喘息死で急死された方の解剖結果からも、気道の慢性炎症が確認されています。
そのため喘息死は、気道の慢性炎症をコントロールすることで、予防できると考えられています。

 

気道の炎症を抑えるための薬物治療の中心は、吸入ステロイド薬です。吸入ステロイド薬は、
全身性の副作用が少なく、強力な抗炎症作用を有する薬剤で、軽症から重症の気管支
喘息患者の治療において幅広く使用されています。

 

ある報告では、吸入ステロイド薬を使用していない患者では、吸入ステロイド薬の使用が
年に1本増えるごとに、喘息死のリスクが21%減少すると推計されています。

 

 

また、喘息死を予防するために下記の点に注意することが大切です。

 

  1. 気管支喘息を過小評価しない
  2. 定期的に医療機関に受診をする
  3. 自己判断で薬の調節・中止をしない
  4. 喘息死の存在をきちんと認識する
  5. タバコやストレスなどの誘発因子をできるたけ除去する
  6. 医療機関への受診のタイミングを逃さない
  7. 短時間作用型吸入β2刺激薬を過剰に使用しない(使用回数が増えたら医療機関へ受診する)
  8. 気管支喘息を自己管理する




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